田中のりこと市民ネット 
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 ◆2012年9月市議会

                9月市議会で田中のりこが質問しました。
                日時:2012年9月5日(水) 午後 4 時 25 分~ 5 時 25 分 
 
  ケーブルテレビ:2012年9月9日 (日)午前 7 時~7 時 30 分 (1時間の質問時間のうち、前半30分のみ)
  かずさエフエム :2012年9月5日(水)午後 11 時~12 時 カットなしで放送

 【質問項目】
  質問者「田中のりこ」と「木更津市」 の質疑応答

 1. 地域社会における共生の実現に向けて
  
1) 障害者自立支援法を見直し、障害者総合支援法へ
   
① この制度で新たに支援を受けられる人について
   
② ケアホーム(共同生活介護)のグループホーム(共同生活援助)への一元化
  2)木更津市の障害保健福祉施策の推進にかかる工程

   ① 障害者総合支援法の施行で新たに加わる必須事業
   ② 障害者の成年後見等の体制整備について


 2. 安心してこどもを生み育てられる環境

  
1)子育て支援の相談窓口について
   ① こどもが障がいなのかわからない親の子育て支援の相談窓口
   ② 障害があってもなくても、ありのままのこどもを受け止めて


 
3. 国民健康保険事業の充実
  
1)保険原理としてではなく、社会保障としての国保への回帰
   ① 社会保障の中の相互扶助とは
   ② 非自発的な失業をされた人への保険税の軽減措置
   ③ 国保法44条による一部負担金の減免に関する基準の制定


 
4. 食品の放射性物質検査で食の安全・安心を確保
  
1)食品の放射性物質を検査する体制整備
   ① 木更津市の測定器の稼働状況
   ② 県内の食品の放射性物質検査状況
   ③ 市民目線からみた食品の検査体制

  1. 地域社会における共生の実現に向けて

2006年12月に国連総会で障害者権利条約が採択され、国内法整備の一環で、変わる。
今まで進めてきた障害者自立支援法を見直し、来年4月より障害者総合支援法となる。

平成18年~  障害者自立支援法
障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現をめざし、障害のある人々の自立を支える社会のしくみをつくって
きた
具体的なしくみ
・障害の種別でわけるのではなく、障害の程度に合わせ 必要とするサービスを利用できるしくみ
・利用申請から支給決定まで、一貫して市町村が行うしくみ
・障害の程度に応じたものと、就労など障害者の自立を支える生活支援に分けた、支給決定のしくみ。
・生活面だけでなく、就労にいたる支援のしくみ
                                       
成25年~  障害者総合支援法
新しい法には、今までの目的の改正と基本理念が明記
基本理念「障害者及び障害児が日常生活又は社会生活を営むための支援は、すべての国民が、障害の有
無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものである

すべての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しあいながら、共生する社
会を実現するため、
・すべての障害者および障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活または社会生活を営むため
の支援を受けられることにより、社会参加の機会が確保されること、
・どこでだれと生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げら
れないこと
・障害者および障害児にとって日常生活または社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、観
念そのほか一切のものの除去に資すること
を旨として、総合的かつ計画的に行わなければならない


木更津市では、障害者自立支援法を「第二次新きさらづ障害者プラン」の中に盛り込み、
具体的にすすめてきました。木更津市の現状と、今後新たな法律で何がどのように変わるの
かを視点に質問しました。

   1) 障害者自立支援法を見直し、障害者総合支援法へ
     ① この制度で新たに支援を受けられる人について

「制度の谷間」を埋めるべく、障害者の範囲に、難病等が加わりますが、木更津市で、新たに支援を受
けられる人はどのくらいか





新しい「障害者総合支援法」は、障害者の定義に新たに難病等を追加し、障害福祉サービス等の対象
となる。
厚生労働省では、現在、原因不明で治療方法が未確立な難病の中でも、特に、治療が困難で医療費
が高額な56疾患については、特定疾患として公費で医療費の助成をしている。
その受給者は、君津健康福祉センターによると、平成24年3月31日現在、木更津市の方は705名。
木更津市では、どのように現状を把握しているのか。
木更津市難病患者療養見舞金支給事業での特定疾患の方の登録数で、平成24年3月31日現在、
497名を把握している。
  
     
② ケアホーム(共同生活介護)のグループホーム(共同生活援助)への一元化

       
障害者は、在宅または、ケアホームまたはグループホームを生活の場にし、住んでいる。



グループホーム入居後、障害者の高齢化・重度化がすすんで、介護サービスもあるケアホームに、新
たに住む場所を変えなくてもいいように、実態として、グループホームとケアホームの両方ができるよう
に許可申請している事業所が全国でも半数以上という。
そんな中、木更津市では、すでに10事業所が一体化している。生活ホームが3施設ある。今後の需要
に対して、施設数は足りているのか。



今後、障害のある人の高齢化や重度化が進み、介護が必要な障害のある人の新規の入居や、入居
後に介護が必要となる障害のある人の増加が見込まれる。
今後の需要に対して、障害のある人の高齢化・重度化、「親亡き後」を見据えると、第2次新きさらづ
障害者プランに目標値のように、更なる充実を目指していかなければならないと認識をしている。
市として、何か手立てはあるか。
国や県の施設整備における補助制度の活用を側面から支援していきたい。


 
 福祉のサービスは、重複できないと聞く。たとえば、障害者自立支援法に基づく施設で、生活介護の
サービスを行っている施設、上総あいらいの郷などに入所されている方は、高齢になっても、介護保険
枠のサービスは受けないので、入所されている方は介護保険料の支払いを免除されている。
では、在宅の障害者が高齢になった場合は、どのようになっているのか。
 

 在宅の高齢の障害のある人は、まず、介護保険制度のサービスを利用して、それでも、障害がある
ため、介護保険サービスにないサービスを必要とする場合は、障害者自立支援法に基づくサービスを
利用している。
    
     2)木更津市の障害保健福祉施策の推進にかかる工程
      ① 障害者総合支援法の施行で新たに加わる必須事業


 新たに市町村に必須とされる事業が4つもあるが、現状、木更津市はどこまでできているの
 か、今後何を しなければならないのかを確認の意味で質問しました。
地域生活支援事業に新たに加わる市町村での4つの事業
  1 障害者に対する理解を深めるための研修や啓発
  2 障害のある人やその家族、地域住民等が自発的に行う活動に対する支援
  3 市民後見人等の人材の育成及び活用を図るための研修
  4 意思疎通支援を行う者の養成

地域生活支援事業とは?
   地域生活支援事業は、障害のある人及び障害のある児童が、自立した日常生活又は社会生活を営むこと
ができるよう、地域の特性や利用者の状況に応じ、実施主体である市町村が、柔軟な形態により、事業を効
果的・効率的に実施することを目的としている。
新たな4つの事業の中で、木更津市では、来年度以降、新たに取り組まければならないものは?
1.2.3については、第2次新きさらづ障害者プランの基本計画の中で、すでにすすめている。
4意思疎通支援を行う者の養成については、今後、新たに、手話通訳者、要約筆記者等の養成を検討する。
   その養成に参加したらよいと思われる対象は、どのように考えているか。
   平成24年3月31日現在、聴覚障害で身体障害者手帳を所持している方は、299名。
聴覚障害のある人にとって、専門性の高い、意思疎通支援を行う人、すなわち、手話通訳者、要約筆記者等
の養成について、具体的な検討はこれから。
   
   ② 障害者の成年後見等の体制整備について


社会福祉法人みづき会を視察したところ、利用者の家族が、NPO法人を立ち上げ、障害年
金の管理を行っていることを知りました。新しい法では、市町村には障害者の成年後見など
の体制整備の努力義務となっているので、木更津市の現状と今後を質問しました。


木更津市では、障害者の成年後見などの体制整備を、現在どのように取り組んでいるのか?






 
現在、成年後見制度利用支援事業で、すでに、実施をし平成23年度の実績では、成年後見人制度の市長
申立ては3名(知的障害者2名、精神障害者1名)
結果、成年後見として、保佐人3名が決定し、金銭管理や福祉サービスを利用するための契約等の支援を
お願いしている。
 また、後見人報酬等に対する助成事業として、成年後見人等報酬助成金については、現在、知的障害者
2名が利用されている。
 今後も、住み慣れた地域で自分らしく生活をしていけるよう、成年後見制度利用支援事業を実施していく。


 2. 安心してこどもを生み育てられる環境

県内を調べてみると、市川市など、子ども部があり、市民にとって、子育てに関することをどこ
へ相談したらいいかを探したり、選んだりすることなく、まずは、こども部に行くことで、市民の
ストレスを軽減させている。
特に障害に関する相談も、同様の窓口のため、相談しやすく、早い段階での支援やサポート
にたどり着きやすい。
木更津市の場合は、障害があるとわかった場合、福祉のサービスは子どもの成長とともに、
一貫して障害福祉課でサポートしている。しかし、こどもを生み育てる段階で、障害かあるか
どうか、はじめはわからない場合は、どこに相談したらよいのかを視点に質問しました。

   1)子育て支援の相談窓口について
     ① こどもが障がいなのかわからない親の子育て支援の相談窓口

「障害ではない。ちょっと、発達が遅い」と思っている親の子育て支援の相談窓口は、職員の事務分掌から考えるとどこか。
障害に対する子育て支援の相談窓口は、年令等により関係各課が事務上において、それぞれ相談等の対応を行っている。

健康推進課  妊娠・出産から乳幼児の健診・育児相談
児童家庭課  0歳児から15歳までの子育て支援事業、手当や助成、家庭児童相談室での
 子育 て相談、保育園
まなび支援センター  ・幼児から青少年までの子育て全般の相談
 ・幼児言語教室(2歳から6歳)
 ・教育相談教室・あさひ学級(7歳から15歳)
学校教育課  幼稚園内、小・中学校内における相談
 障害福祉課  障害者手帳を交付された子ども(0歳児~)などへの支援

障害に対する子育て支援の相談窓口について尋ねたが、保護者は、子どもの年齢や相談したい内容に
よって、どの窓口に行ったらよいのか、選択しなくてはならない現状である。
さて、幼児言語教室は、障害福祉課がある福祉部が行っていたものの、その後、教育部の管轄となった
理由は?
就学時健康診断や小学校の言語教室、および特別支援学級への引き継ぎや連携を考慮した場合、教育
委員会で所管するほうが望ましいと考え、平成15年より所管替えとなった。
  教育委員会になったことで、メリットとして効果を感じているか。
  幼児言語教室に通う幼児にとって、学校との連携はとても重要でメリットが多い。

    ② 障害があってもなくても、ありのままのこどもを受け止めて
「すべての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重
されるものである」という大きなゆるがない理念のもと、法律が施行されています。社会情勢は、変わってきて
いる。
木更津市でも、まずは、こどもの障害のあるなしで行政の窓口を分けずに、ありのままのこどもを受け入れて
、障害に関することは、子育て支援のひとつとしてとらえることを検討する時期と考えるが、どうか。
障がいに対する子育て支援の重要性は十分認識しているし、市川市・我孫子市など、子育て支援の総合窓
口を設けていることも認識している。
市民にとって、どのような組織で、どのような支援事務分掌での対応が、市民の利便性の向上につながるか
を、本市の事務分掌の現状と各市の状況等を踏まえ、調査研究していきたい。

要望








市川市では、平成14年度に組織改編を行い、地域や家庭、こども自身を中心とした広い視点でとらえ直し、
事業間の連携を深め、さらなる充実を図ることを目的として「こども部」を設置、障がい児については、こども
部の発達支援課において、障害を持つこどもの発達を支援する施策を展開している。
こども部の中に、発達支援課があることについて尋ねたところ、
・ともすると、サービス本位に偏りがちな障がい児支援であるが、発達に課題があるというとらえ方だけでなく
、子どもの育ちを支援する広い視点に立ち、こどもを主役としてそのまわりの大人たちも支援する立場を守る
ことができる。
・発達に課題のある子どもは、通園施設以外にも様々な機関を利用としていることが多く、子ども部の中に利
用先となる関係機関が存在していることから、保護者からの発信があったときはすみやかな対応ができる。
との回答を得た。
身近な窓口は、私は18歳以下と考えるが、まずは6年生までの子育てに関する相談の窓口と考える。障害
に関することもを子育て支援のひとつとしてとらえ、前向きな検討を期待する。

  3. 国民健康保険事業の充実
          社会保障としての位置づけで始まったことが、わかりにくい表現です。 
木更津市のホームページ
国民健康保険とは加入者(被保険者)の所得に応じて保険税を出し合い、病気やケガのときに経済的負担を軽くして医療を受けられるように設けられた制度です。加入者の皆さんからの保険税と国県市からの補助などで運営しています。会社などの健康保険に加入している人、生活保護を受けている人以外の人は国民健康保険に加入しなければなりません。

国保の元気のパンフレット
国保とは、病気やけがをしたときに安心してお医者さんにかかることができるように、みんなで
助け合う制度で、市町村が運営しています。
           国民保険の変化
年 度 農水業 自営業 被用者
(勤務先で社会保険に
加入していないサラリーマン)
無 職
 1975年度(S50) 21.6% 29.5% 29.0% 7.8%
 2007年度(H19) 3.9% 14.3% 23.6% 55.4%
 2009年度(H21) 3.1% 16.3% 35.2% 39.6%
(後期高齢者除く)

           国保加入者の平均所得
             2008年度(H20) … 168万円/年
             2009年度(H21) … 158万円/年
国民健康保険と国民健康保険税のどちらかで徴収することになっていて、木更津市は、保険税です。
滞納した場合、時効が5年間。
国による財源保障が後退したままの状態であり、国民健康保険の目的である、健全な運営の努力を怠り、市
町村の負担や保険税をあげさせ、その上、社会保障及び国民保健の向上に寄与するどころか逆に、収納率
が悪い市町村にはペナルティを課すという悪循環。低所得者には高い国民健康保険税。滞納をなんとか減ら
す努力は必要なものの、そもそもの生活がなりたたなくなる徴収になっていないか、疑問に思い、とても大きな
テーマをはじめて質問しました。

1)保険原理としてではなく、社会保障としての国保への回帰
 
 ① 社会保障の中の相互扶助とは
1961年に始まった市町村の国民健康保険事業は、社会保障としてすべての国民に医療を保障するものだった。HPやパンフレットには、「社会保障制度」という言葉がない。
社会保障の中の相互扶助とはどういう意味か?
パンフレット等は、被保険者、分かりやすく説明することにし、「相互扶助」を「助け合い」と表現している。
社会保障制度のひとつであることは、法令等で明確に定義されているので、改めて明記していない。
国民健康保険法では、第1条に「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健
の向上に寄与することを目的とする。」と明記している。
国民健康保険事業は、疾病や負傷の際の医療費を補填し、十分な医療が受けられるようすることを目的に
、掛金を拠出し合い相互扶助を行う医療保険制度の中で、被用者保険と共に位置づけられ「国民皆保険」を
実現している。
国民健康保険法第76条で、保険者である市町村は、保険料、保険税のいずれか一方を選択し徴収すること
が義務付けられている。
では、木更津市の場合、所得200万円の40歳代夫婦子ども二人の世帯が払う国民健康保険税は年間いくら
か?
所得200万円の40歳代夫婦子ども二人の世帯で、資産割が無い場合は、年額329,200円である。
  厚労省「平成22年度国民生活基礎調査の概要」によれば、2009年度の相対的貧困率(可処分所得が122万
円を満たない)は16%、17歳以下の子どもの貧困率は15.7%。木更津市では、収納率が、平成22年度で
81.96%。約2割が滞納している状況。滞納している世帯で、17歳以下の子供がいる家庭はどのくらいか。
  今年7月に、保険証を更新した際、456世帯 806名。











 
 H23年6月1日現在、国保の被保険者は、23672世帯、そのうち、5038世帯が滞納。
そして、今年、7月時点で保険証を更新した世帯の中で、17歳以下の子供がいるのは、456世帯。その子ども
は806人。こどもの貧困がますます浮き彫りになってくる。
ネグレクト(育児放棄)と言われる現象は積極的ネグレクト消極的ネグレクトの2つに分けられる。
・「積極的ネグレクト」は、親に養育の知識や経済力の不足など、子供を育てられない明確な理由がないのに
育児を放棄すること。
・「消極的ネグレクト」は、親の経済力が不足していたり、精神的疾患を抱えている、などのなんらかの理由が
あり、結果として、育児ができないことをいう。
収納率アップすることで、消極的ネグレクトがふえることは避けなければならない。教育格差も懸念される。
さて、憲法25条には、『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』。『国は、すべ
ての生活部面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない』。」と
あるが、この憲法25条や新国民健康保険法を根底に置いた収納率アップとは、どのように行っているのか。
   滞納されている方が、滞納相談に訪れた場合、まず、支払い能力の確認、収入に対して支払の内訳等を聞
き取り、支払納期ごとの支払いが困難と判断された場合、分割による支払で納付をお願いしている。

   ② 非自発的な失業をされた人への保険税の軽減措置
平成22年4月より、「非自発的な失業をされた人に対する保険税の軽減措置」つまり、自分の意思ではなく、
職を失った人に対し、どのように知らせているか。
  非自発的失業者に係る保険税軽減の対象者
(1) 平成21年3月31日以降に失業した方
(2) 失業時点で65歳未満の方
(3) 倒産・解雇などにより離職した 「特定受給資格者」、または、雇止めなどにより離職した 「特定理由離職
者」 として、雇用保険の失業等給付を受けている方
この三つの条件を満たしている方である。
全国のハローワークで対象者となる方に対し、雇用保険受給説明会などで、リーフレットを配布し、市町村に
申請していただくようにすすめている。
木更津市公式ポームページ、広報きさらづ、及び納税通知書に同封するパンフレットなどに、制度の説明と
申請が必要な旨を掲載して知らせている。
この軽減措置は、どのくらいの方が利用されているか。
平成24年7月末現在で137名の方が申請され軽減措置を受けている。

   ③ 国保法44条による一部負担金の減免に関する基準の制定
     
平成22年9月に、国の一部負担金の徴収猶予及び、減免の取り扱いの一部が改正された。
     県内では、一部負担金の減免に関する基準をすでに決めた自治体が計25(H23.12.1現在)
基準設置した団体 国の基準と異なる市町村独自の減免基準を設置した団体19
銚子市/松戸市/野田市
成田市 /流山市 /浦安市
千葉市 /船橋市 /佐倉市 /東金市 /旭市 /市原市/八千代市 /君津市
四街道市 /八街市 /睦沢町 /長生村 /長柄町 /九十九里町 /東庄町 
大多喜町 /御宿町 /山武市 /横芝光町

木更津市は、3月議会では、検討しているという答弁があり、その後、どう検討しているか、質問しました。

平成22年9月に、国の一部負担金の徴収猶予及び、減免の取り扱いの一部が改正されたことに伴い、本市
でも取り扱い要綱の制定を前提に検討しているが、進捗状況は?
被保険者が医療機関等の窓口で支払う一部負担金の徴収猶予及び減免については、木更津市国民健康保
険条例施行規則の規定に基づき、対応はしているが、現在の進捗状況は、ご協力いただく君津木更津医師
会等が4市にわたることから、まずは4市で取扱要綱の調整を図り、君津木更津医師会等に協議する方向で
検討を進めている。
すでに、君津市では独自の減免基準における具体的な基準を設定している。君津市の基準に踏襲するの
か。
   今後の協議結果になるかと思うが、医療機関に提出する書類などは、4市が統一していたほうがいいと思わ
れる。基準については、各市の判断になると思われるので、すべて踏襲することにはならないと考えている。

要望


 
 県内の自治体ですでに設定された基準には、
・不足額見込み割合等に応じて減免する場合
・生活保護の基準生活費に対する生活保護判定の実収入月額の割合により減免する場合がある。
後者は生活保護の基準が下がれば、対象者がもっと狭められ、限られてくる。ぜひ、健康で文化的な最低限
度の生活を営む権利を守るよう、要望する。


    4. 食品の放射性物質検査で食の安全・安心を確保

木更津市では、消費者庁から貸与を受けた測定器が学校給食センターに設置され、学校給食の食材検査も
6月から始まった。
放射性物質から身を守るために、知っておきたい3つは、
・状況に変化がない限り、外部被ばくより内部被ばくに気をつける
・低線量被ばくだから安心とは言えない。数年たってから明らかになる晩発影響がある
・こどもは大人より、放射線の影響を受けやすい
と菅谷 昭さん(医学博士、長野県松本市長)は指摘している。

「放射性セシウムの1回摂取と長期摂取による体内残存量の経時推移」
                            (国立保健医療科学院生活環境研究部が管理しているHPより)


                                出典
                                   ICRP PUBLICATION 111. Application of the Commission’s Recommendations to the Protection of
                                   People Living in Long-term Contaminated Areas after a Nuclear Accident or a Radiation Emergency



     
10Bq/dのCs-134の経口摂取による線量は、実効線量係数1.9E-5[mSv/Bq]を用いると(原子力安全委員会.
    環境放射線モニタリング指針)、1.9E-4[mSv]であり、年間の摂取を考慮すると、0.07[mSv]となります。
    セシウム137を1000ベクレル、1度に食べた場合、毎日1ベクレルを食べた場合、毎日10ベクレルを食べた場合の、
    1000日間の放射性セシウムの体内残存量の推移を表している。このように、数年たってから明らかになる晩発影響がある。


   ■4月からの新放射性セシウム規制値と事故前の放射性セシウム137の平常値
 4月からの新放射性セシウム規制値  事故前の放射性セシウム137の平常値
         (文科省「環境放射能調査研究」)
・飲料水……………… 10ベクレル/kg
・乳児用食品・牛乳……50ベクレル/kg
・一般食品……………100ベクレル/kg
・上水……0.045ミリベクレル/リットル
・精米……0.0076ベクレル/kg
・牛乳……0.011ベクレル/リットル
・豚肉……0.13ベクレル/kg
・鶏肉……0.026ベクレル/kg
                                                       出典「食品と暮らしの安全」より

  

このグラフは、放射線被ばくによる白血病を除いたガンで亡くなる年齢の危険度を表している。横軸が年齢
で、縦軸が「1万人・シーベルト」という合計の被ばく量になったときのガンでなくなる人数。
京都大学原子炉研究所の助教 小出ひろあきさんは、子どもや赤ちゃんの放射線の感受性は年齢の高い
人の5倍から10倍高くなるといっている。
だからこそ、私たち大人は、こどもの健康には5倍から10倍、気を配りたい。
木更津市の今後の食品の検査体制について、質問することにした。

  1)食品の放射性物質を検査する体制整備
    ① 木更津市の測定器の稼働状況
木更津市の測定器の稼働状況についてだが、消費者庁から借りて、学校給食の測定をしているが、夏休み
の使用状況はどうだったか。この使用しない期間を利用することは考えているか。
考えていない。センターは、安全に配食することを第一に考えているので、外部からの持ち込みは避けたい。

    ② 県内の食品の放射性物質検査状況
      
県内の自治体に電話聞き取りやHPで調べたものである。
      今後の予定も含めますが、県内では南房総市と多古町を除くすべての市町村で学校給食の食材を調べている。






平成24年4月16日現在、食品の新基準値を超えて出荷制限したのは木更津市を含めて12自治体、出荷自
粛をしたのは8自治体。
保育園の給食や、市民の持ち込みの食品や生産物を調べはじめている自治体も複数ある。
市として、大気や水に関しては、力を入れているのはわかるが、食品に対しての姿勢が市民には見えにくく
、市の見解は?













出荷販売を目的とした農林水産物等は、千葉県が定めた計画に従って実施をしている。
本市としては、県が計画を定める際などに、品目、実施日等の要望を行っている。
また、測定結果は、現在までに市内の農林水産品39品目の調査の結果、昨年度の原木しいたけと今年度
のたけのこで現在の食品に関する基準を超過した他は、全て基準値を下回っている。
これは、県内でも比較的放射線量の高い、あるいは放射性物質の蓄積が多いとされている地域でも同様の
傾向で、現在千葉県内で出荷制限がかかっている食品は、一部の川魚とたけのこ、しいたけ、お茶のみであ
る。
従って、現在までの測定結果や状況等を考慮すると、木更津産として市場に流通している食品の安全は担
保されているものと考えている。
それ以外の食品、例えば家庭菜園などで収穫された食品についても、同じ地域で採れたものであれば基本
的に同様とは考えている。
自家消費や流通段階にある食品については、現在のところ調査対象としていないので、すでに明らかになっ
ている情報等をもとに、自分の判断で消費の可否をしてほしい。
14:32 2012/10/02
 
 市内のある小学校では、児童が栽培したトマトなど、毎年、収穫して食べるまでを授業の一環で行っていた
が、今年は放射能検査をし8000円ほどかかった。また、学年によっては、作るが食べないことにしたと聞いて
いる。市内の学校の状況はどのように把握しているか。








 
 学校において、現在、学校において、現在、栽培している主な野菜は、ミニトマト、ナス、ピーマン、サツマイ
モ、ジャガイモ、トウモロコシ、ゴーヤ等。
これら学校で栽培している野菜については、厚生労働省のホームページや県からの通知等において、千葉
県において放射能による出荷制限されている品目は一つもなかったので、原則、食べても問題のないものと
認識している。食べた学校は14校。
しかし、地域によっては、保護者の方が心配される方も多い地区があるので、現状では、できた野菜を家庭
に持ち帰り、家庭の判断に任せている学校が6校、上総環境センターに育てた野菜の放射能測定をしてもら
い安全を確認した上で子どもが食べた学校1校。子どもの安全を第一に考えた上で、今後も対応していきた
いと考えている。
   家庭に持ち帰ることは、自分たちが作ったものを食べる喜びを教育の現場で共有できず、先生方もはがゆ
いことと思う。
       
    ③ 市民目線からみた食品の検査体制
県内では、市民が家庭菜園、市民農園で作付け・収穫した野菜は、農家の方が市内で生産し、市場や直売
所へ出荷する野菜など、調べている自治体がふえている。実態調査で科学的根拠の数字を示すことで、安
心を確保していくことを望む。木更津市では、このような取り組みの検討についてどう考えるか。
市独自で食品等の放射能濃度を測定できる体制を検討することについて、という趣旨の質問かと思うが、測
定体制の整備については、先の議会で篠崎議員に答弁したとおり、運用体制、基準値超過の場合の対応、
あるいは県が実施している測定との兼ね合いなど、さまざまな検討が必要となるので、すぐに実施する、とい
う結論になることは難しいと考えている。今後、他市で取り組んでおられる状況の研究や実際のニーズ等を
勘案しながら、引き続き導入について検討していきたいと考えている。

要望








 
 消費者庁から複数借りている自治体もある。また、消費者庁から借りた場合、測定結果を公表することが
前提なので、独自の測定器を購入し、持参した市民にだけ、結果を知らせている自治体もある。

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福島の原発から250kmも離れていた木更津市でも、様々な生活場面で放射性物質の影響があった。その福
島原発4号機は建屋の下の部分まで損傷し、上層部には、1500本以上の使用済み核燃料が冷却されている
プールがある。これが何らかの原因で水漏れや倒壊すると大量の放射性物質が放出する恐れがある。それ
を安全なところに移動させる作業をするために、労働者は高線量のひばくと戦いながら、その作業ができる
よう、過酷な現場で働いている。そして、移動作業にやっととりかかることができるのは、来年の12月の予定
である。
今、地震や津波など、防災対策を見直しているが、木更津市は、福島原発から250km圏内、東海原発から
150km圏内、浜岡原発から200km圏内。防災の観点からも、ぜひ、食材の測定器の設置を検討してほしく、
強く要望して質問を終わる。

2012年9月 議会速報.pdf

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